ひと手間で劇的に柔らかく!『花切り』でタレがしっかり絡む我が家の定番酢豚レシピ

酢豚
酢豚

『酢豚』です。

今回は、外はカリッと、中はふっくらジューシーに仕上がる酢豚を作りました。

まろやかな酸味の餡が豚肉と野菜を包み込み、食べ進めるほどに味の調和が感じられる一皿です。

揚げた衣と豚肉の香ばしさと、野菜の瑞々しさ、そして甘酸っぱい餡の香りが立ち上がると、何だか心がワクワクとしてきますよね!

日本の中華料理店ではお馴染みの一品ですが、家庭で作る酢豚には、店とはまた違った温かさがありますね。



格子状の切れ目


今回は、豚肉に格子状の切り目を施しています。

こうすることで火の通りが均一になって揚げ時間を短縮できるだけでなく、お肉の食感を驚くほど柔らかく仕上げることができます。

『格子状の切り目』とは、中華料理の技法で『花切り』や『松笠切り』と呼ばれる伝統的な飾り切りの一種です。

中華料理店で八宝菜を注文するとイカが入っていますが均一に格子状の切れ目が入っていることがあります。

格子状の切れ目が入ったイカ
格子状の切れ目が入ったイカ

このように切り込みを入れると、火の通りやすさだけではなく、花びらが開いたようになって見た目も良く、高級感も出て食欲も湧いてきます。

一応念のため今回は酢豚なので上記に書いたような理由で格子状の切れ目を入れているだけなので見た目では肉が衣に隠れていて切り口の判別はつきません。

揚げて衣がつくと切り口の判別はつかなくなっちゃうのですが、『口に入れた瞬間の柔らかさ』でその効果をしっかり実感していただけるはずです!



咕咾肉と糖醋肉の違い


日本では『酢豚』という名前で親しまれていますが、中国では『咕咾肉』や『糖醋肉』と呼ばれ、地域によって味わいも少しずつ異なります。

料理名ひとつを取っても、国や文化の違いが感じられるのが面白いですよね!

そして、酢豚といえば時折話題になる『パイナップル入れる入れない問題』。

パイナップルが入った酢豚はお好きですか?

これはフルーティーな甘酸っぱさを加えるためでも、肉を柔らかくする(肉を柔らかくする分解酵素は加熱してしまうと、その効果は意味が無くなります)ためでもありません。

実は清の時代に欧米人向けの料理として使われ始めた名残だと言われています。

パイナップルは当時高級であり欧米人に馴染み深い食材だったということで、欧米人が多く住んでいた地域にあるレストランなどで使われ出したのが始まりなのだそうです。

そんな小さな料理の歴史の断片を知ると、馴染み深いいつもの酢豚が少しだけ特別に見えてくるのではないでしょうか。


咕咾肉


  • 発祥地:広東省(パイナップルが入った酢豚の直系の先祖にあたります)

  • 豚肉の部位:豚バラ肉や肩ロース肉のブロックを一口大に切ったもの

  • 衣の食感と餡の絡め方:衣を厚めにつけてカリッとクリスピーに揚げ、そこに粘度の高い餡をしっかり絡める


糖醋肉


  • 発祥地:山東省

  • 豚肉の部位:ヒレ肉を細長い帯状または薄切りに切ったもの

  • 衣の食感と餡の絡め方:比較的薄めの衣でサクッと揚げ、そこにサラッとした餡を素早く和える(あるいは上からかける)ことが多い


今回は咕咾肉をベースにしたトマトケチャップを使った日本で一般的な酢豚です。

パイナップルは使っていませんが、お好みで入れてみたり入れなかったりしてみてください!

それでは作り方をどうぞ!



🍴 酢豚

材料(2人分)

  • 豚モモ肉ブロック・・・150グラム
  • タマネギ・・・1/4個
  • ピーマン・・・0.5個
  • 椎茸・・・2枚
  • ニンジン・・・1/6個
  • キクラゲ・・・2~3枚
  • 油(ツヤ出し用)・・・大さじ1杯
  • 卵・・・0.5個
  • 塩(豚肉の下ごしらえ用)・・・小さじ0.5杯
  • 胡椒(豚肉の下ごしらえ用)・・・少量
  • 紹興酒(豚肉の下ごしらえ用)・・・小さじ0.5杯
  • 片栗粉(豚肉の下ごしらえ用)・・・大さじ0.5杯
  • 片栗粉(豚肉の衣用)・・・25グラム
  • トマトケチャップ(餡用)・・・大さじ1.5杯
  • 酢(餡用)・・・大さじ1.5杯
  • 砂糖(餡用)・・・大さじ1.5杯
  • 紹興酒(餡用)・・・大さじ0.5杯
  • 中国醤油(餡用)・・・少量
  • 塩(餡用)・・・少量
  • 水(餡用)・・・大さじ0.5杯
  • 水溶き片栗粉(餡用)・・・大さじ0.5杯

🔄 代用食品のアイデア

・豚モモ肉ブロックの代用:豚肩ロース肉、豚バラ肉
・中国醤油の代用:日本の濃い口醤油
・紹興酒の代用:日本酒

🌿 食材の旬

・タマネギ:一般的な玉ねぎは通年、新玉ねぎは春
・ピーマン:ハウス物は通年、露地物は6~9月
・椎茸:4~5月、10~11月 
・ニンジン:9~12月(西洋ニンジン)、11~2月(東洋ニンジン)
・キクラゲ:6~9月

作り方

1.豚もも肉のブロックを一口大に切り、片面に格子状の切れ目を入れます。

2.豚肉をボウルに入れ、片栗粉、塩、紹興酒、胡椒を加え混ぜ合わせて下ごしらえをします。 

3.タマネギは三角形に切って、切った玉葱は一枚ずつ剥がしてバラバラにします。  

4.ピーマンは一口大の乱切りにします。  

5.キクラゲは一口大に切ります。 

6.生椎茸は半分に切ります。

7.ニンジンは乱切りにします。

8.別のボウルに卵を割り入れて解きほぐし、片栗粉を加えて混ぜます。

9.豚肉を加えて、肉と衣がよくなじむまで手で揉み混ぜます。

10.中華鍋に油をタップリといれて熱し、豚肉を入れて揚げ、カラリとしたキツネ色になったら取り出します。  

11.ニンジン、玉葱、ピーマン、椎茸、キクラゲを入れて油通しをします。

12.油をひいて熱した中華鍋に、トマトケチャップ、酢、砂糖、紹興酒、中国醤油、塩、水、水溶き片栗粉を加え、ひと煮立ちさせます。  

13.トロミが付いてきたらツヤを出すための油を入れ、肉と野菜を入れ、全体を手早く絡めて出来上がりです。

💡 ポイント:失敗しない肉の花切りのポイント
包丁を斜め45度に傾けて刃を入れる。(真上からまっすぐ包丁を入れるよりも、斜めに刃を入れることで、加熱したときに切り目がフワッと綺麗に開きます)
切り込みの深さは厚みの2/3まで。(浅すぎると加熱しても火が通りにくく深すぎると肉がちぎれてしまいます。肉の厚みの半分〜3分の2くらいまで、思い切って深く刃を入れるのがポイントです)
格子状(ひし形)に交差させる。(まず等間隔に平行な切り目を入れ、次に肉を90度または60度回転させて、さらに交差するように切り目を入れます)
肉だけではなくイカの身も同じような切り方をします。



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